Increment Everyday

毎日プラスになったらいいなあ。

マネジメントされたい

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このまま辞めることになりそうだし愚痴として吐き出す

新卒で入って、なんとなく研修を受けるまでは楽しかった。

客先に飛ばされてからは楽しくなかった。 毎週チームメンバー別の数字(稼働が何時間とか、売上と原価率がいくらかとか)が書かれたメールが回ってくるのが辛かった。 当然、成果を上げなければ自分の売上はゼロであり、稼働すればするだけマイナスになってしまう。 単純な事実でしかないのだが、それをわかっていても、その数字が痛くプレッシャーに感じてしまった。

任された調査系の仕事も辛かった。 業界用語やパッケージの仕様といった必要となる知識が足りず、そもそもの要領を得ることができなかった。 進め方について指示者含めて複数に相談したが、結局クリティカルな策は見つからなかった。 しまいには「君の最大の失敗はこの仕事を断らなかったことだ」と言われてしまった。 断る選択肢が用意されていたことを知らなかった。 確かに、闇雲に頑張ってしまった自分が悪い。うん、自分が悪いなら仕方ない…… その一言が後を引いてか、日に日に元気がなくなり、とうとう頑張れなくなってしまった。

もう少し密接にコミュニケーションをとっていれば、また話は違ったと思う。 どれだけの労力・時間を想定しているのか、どのレベルから作業をするのか、目指すべきゴールはどこなのか、アウトプットの形式は何か……作業支持者や他のメンバーに聞かなければならないことはたくさんあったと思う。 そこを、「コミュニケーションの価値観が大きくズレている」「常に忙しそう&威圧的でコミュニケーションのリスクが大きく感じる」などとそれっぽい理由と共に忌避していた。 それが仕事を進めなくていい理由にはならないのに。 結局、最後まで作業指示者のビジョンがわからなかった。

自社に戻されてからしばらくは楽しかった。 どんな仕事に対しても、数字に怯える必要がなかった。 安全性が担保されている(と信じ込んでいる)職場はなんて素晴らしいんだろう!

と思ったのもつかの間、プロジェクトはちまちまと燃え上がっていた。 週を追うごとに仕事のレベルが上がっていった。 気づけば、要件定義やら設計やらコーディングやらマネジメントやら、風呂敷がどんどん増えていってしまった。 ひとまず無我夢中で取り組んだ。取り組むしかなかった。

プロジェクトはどんどんと燃え広がっていった。 工程が徐々に後ろ倒しになり、単体試験と結合試験を同時に行うことになった。 ある側面では仕方ないと思う。ある側面では正直理解できない。 自分は、管理の仕事をやることになった。 管理の仕事は裁量が大きい。「何を」「どこまで」を明確に線引きしておかないと、自分ですべてを背負い込んでしまう。 でも、そんなことは誰も教えてくれなかった。書籍と経験から会得していくしかなかった。

ある晩、進捗状況の確認があった。 機能別の項目を読み合わせて確認していくのだが、ほとんどの項目が終わっていなかった。終わっていなければいけないのに。 項目を追うごとにリーダーの顔色が曇っていった。 挙句の果てには、報告の途中なのに聞くことを放棄し、すっかり無視されてしまった。 そのことがきっかけとなったかは定かではないが、その反応を見て、正直どうでもよくなってしまった。 その後、気持ちの後を追うように体が動かなくなっていった。

立ち回り方が違っていたら、もしかしたらなんとかなっていたかもしれない。 作業者のスキルを信頼しきれなかったため、「何を」「どこまで」指示するべきかの線引きに迷ってしまった。 そして、目の前の仕事を自身でこなす選択をとった結果、優先順位が高い仕事を見落としてしまった。 作業者を信頼して(もちろんマージンを取りつつ)仕事を振り分け、全体を見ることに徹底するべきだった。 もっとも、それをしても間に合っていたかと問われるとなんとも言えないが……

反省する点はいろいろあれど、どちらにも共通するのが「褒められたい」「マネジメントされたい」と思いながらも「受け身の姿勢であった」ことである。 褒めてもらいたいなら、マネジメントされたいなら、それ用にそう伝えないといけないのである。 個人的には、それはひどく無慈悲に思えてしまう。しかしながら、全員の状態を把握するのが難しいこともまた事実だと思う。

辛い時に辛いって言える人は強い。 自分はどうやって伝えればいいのか最後までわからなかった。

追記:一時期は「自分で自分をマネジメントしよう」という方針でやっていたけれど、残業とか休日出勤とかが続くと余裕がなくなってしまって、結局後回しになってしまった。そういう意味でも、管理専門の人がいるってことは大事だと思う。